DER・RERとは?愛犬の健康は毎日の食事から!適切な餌の量と選び方
- えふ子
- 2024年7月29日
- 読了時間: 10分
愛犬のキラキラした瞳、元気いっぱいの姿。
それは毎日の食事から生まれています。
しかし、愛犬にどんなフードをどれくらい与えれば良いのか、悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、犬の健康を支える食事の基本から、適切な餌の量、フードの選び方まで、詳しく解説します。
DER(1日のエネルギー要求量)やRER(安静時エネルギー要求量)といった専門用語もわかりやすく説明し、ドライフードとウェットフードの比較、手作り食の注意点、肥満犬の食事管理についても触れていきます。
この記事を読むことで、愛犬の健康を食事からサポートするための知識が身につきます。
愛犬がいつまでも健康で幸せに暮らせるよう、一緒に食事について考えていきましょう!
目次
愛犬の健康を支える食事:基本から学ぼう
犬の健康と食事の関係
バランスの取れた食事の重要性
DER(1日のエネルギー要求量)とRER(安静時エネルギー要求量)とは?
DERとRERの計算方法
犬が必要とする栄養素とその役割
タンパク質、脂質、炭水化物
ビタミン、ミネラル
ドライフードとウェットフード、どっちがいいの?
ドライフードの特徴とメリット・デメリット
ウェットフードの特徴とメリット・デメリット
ドライフードとウェットフードの使い分け
犬の年齢・体重・活動量に合わせた適切な餌の量
子犬、成犬、老犬の餌の量の目安
体重別の餌の量の目安
活動量別の餌の量の目安
ドッグフードの選び方
品質の確認方法
ライフステージに合わせたフード選び
アレルギーや持病がある場合のフード選び
手作り食の注意点
栄養バランスの確保
食材の選び方
調理方法
肥満犬の食事管理
肥満の原因とリスク
適正体重に戻すための食事療法
食事に関するよくある疑問【Q&A】
餌の回数は?
おやつの与え方は?
水分補給は?
まとめ
1. 愛犬の健康を支える食事:基本から学ぼう
犬の健康と食事の関係
犬の健康は、毎日の食事によって大きく左右されます。
バランスの取れた食事は、健康な体を作るだけでなく、病気の予防や老化防止にもつながります。逆に、不適切な食事は、肥満、皮膚病、関節疾患、心臓病など、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
バランスの取れた食事の重要性
犬にとってバランスの取れた食事とは、必要な栄養素が過不足なく含まれている食事のことです。犬が必要とする栄養素は、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど多岐にわたります。これらの栄養素がバランス良く含まれていることで、健康な体を作ることができます。
特に、タンパク質は筋肉や臓器を作るために不可欠な栄養素であり、脂質はエネルギー源となるだけでなく、皮膚や被毛の健康維持にも重要です。炭水化物はエネルギー源となるだけでなく、腸内環境を整える役割もあります。ビタミンやミネラルは、体の様々な機能を正常に保つために必要な栄養素です。
DER(1日のエネルギー要求量)とRER(安静時エネルギー要求量)とは?
DER(Daily Energy Requirement)とは、犬が1日に必要とするエネルギー量のことです。RER(Resting Energy Requirement)とは、安静時に必要なエネルギー量のことです。DERは、RERに活動レベルやライフステージなどを考慮して算出されます。
DERとRERを把握することで、愛犬に適切な量の餌を与えることができます。
餌の量が少なすぎると、栄養不足になり、健康を害する可能性があります。
逆に、餌の量が多すぎると、肥満になり、様々な病気のリスクが高まります。
DERとRERの計算方法
DERとRERは、以下の計算式で算出できます。
RER (kcal/日) = 70 × 体重(kg)^0.75
DER (kcal/日) = RER × 活動係数
活動係数は、犬の活動レベルによって異なります。
去勢・避妊済みの成犬で、適正体重の場合: 1.6
去勢・避妊済みの成犬で、太り気味の場合: 1.4
去勢・避妊済みの成犬で、痩せ気味の場合: 1.8
活動的な成犬: 1.8〜2.0
老犬: 1.2〜1.4
子犬: 月齢や犬種によって異なりますが、成犬の2〜3倍のエネルギーが必要となります。
例えば、体重10kgの去勢済みの成犬で、適正体重の場合、RERは70 × 10^0.75 = 446 kcal/日、DERは446 × 1.6 = 714 kcal/日となります。
2. 犬が必要とする栄養素とその役割
犬が健康な体を維持するためには、様々な栄養素をバランス良く摂取する必要があります。ここでは、犬が必要とする主な栄養素とその役割について解説します。
タンパク質
タンパク質は、筋肉や臓器、皮膚、被毛など、体のあらゆる組織を作るために不可欠な栄養素です。また、ホルモンや酵素の材料にもなります。犬は、動物性タンパク質を効率良く消化・吸収できるため、肉や魚、卵などの動物性食品からタンパク質を摂取することが重要です。
脂質
脂質は、エネルギー源となるだけでなく、細胞膜の構成成分やホルモンの材料にもなります。また、皮膚や被毛の健康維持にも重要な役割を果たします。犬は、動物性脂質と植物性脂質の両方をバランス良く摂取する必要があります。
炭水化物
炭水化物は、エネルギー源となるだけでなく、腸内環境を整える役割もあります。犬は、穀物や野菜、果物などから炭水化物を摂取できます。ただし、犬は肉食動物であるため、炭水化物の消化能力は高くありません。そのため、消化の良い炭水化物を与えることが大切です。
ビタミン
ビタミンは、体の様々な機能を正常に保つために必要な栄養素です。ビタミンは、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても尿として排出されますが、脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、過剰摂取に注意が必要です。
ミネラル
ミネラルは、骨や歯の形成、神経伝達、筋肉収縮など、体の様々な機能に関与しています。ミネラルは、主要ミネラルと微量ミネラルに分けられます。主要ミネラルは、カルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩素などです。微量ミネラルは、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレンなどです。
3. ドライフードとウェットフード、どっちがいいの?
ドッグフードには、大きく分けてドライフードとウェットフードがあります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを理解し、愛犬に合ったフードを選びましょう。
ドライフードの特徴とメリット・デメリット
ドライフードは、水分含有量が10%以下の乾燥したフードです。
メリット:
保存性が高い
歯垢や歯石の付着を予防する効果がある
経済的
デメリット:
水分が少ないため、水分補給を意識する必要がある
嗜好性が低い場合がある
添加物が多い商品もある
ウェットフードの特徴とメリット・デメリット
ウェットフードは、水分含有量が75%以上の缶詰やパウチに入ったフードです。
メリット:
水分が多く、水分補給に役立つ
嗜好性が高い
消化が良い
デメリット:
保存性が低い
歯垢や歯石がつきやすい
ドライフードよりも高価
ドライフードとウェットフードの使い分け
ドライフードとウェットフードは、それぞれにメリット・デメリットがあります。愛犬の年齢、健康状態、嗜好性などを考慮して、使い分けるのがおすすめです。
例えば、
子犬や老犬: 消化が良いウェットフードをメインに、ドライフードをトッピングとして与える
歯垢や歯石が気になる犬: ドライフードをメインに、ウェットフードをおやつとして与える
水分摂取量が少ない犬: ウェットフードをメインに、ドライフードを補助的に与える
4. 犬の年齢・体重・活動量に合わせた適切な餌の量
犬の適切な餌の量は、年齢、体重、活動量によって異なります。
子犬の餌の量の目安
子犬は、成長のために多くのエネルギーを必要とします。そのため、成犬よりも多くの餌を与える必要があります。一般的には、成犬の2〜3倍のエネルギーが必要とされています。子犬用ドッグフードのパッケージに記載されている給餌量を参考に、愛犬の体重や月齢に合わせて与えましょう。
子犬は消化器官が未発達なため、1日に3〜4回に分けて食事を与えるのがおすすめです。また、成長期には骨格形成に必要なカルシウムやリンを十分に摂取することが重要です。バランスの取れた子犬用ドッグフードを選び、獣医のアドバイスも参考にしながら、適切な食事管理を行いましょう。
成犬の餌の量の目安
成犬の餌の量は、体重と活動量によって異なります。目安として、体重1kgあたり40〜60kcalを1日に与えるようにしましょう。例えば、体重10kgの成犬であれば、400〜600kcalが1日に必要なエネルギー量となります。
ただし、これはあくまで目安であり、個体差があります。愛犬の体型や活動量を観察し、太りすぎている場合は餌の量を減らし、痩せすぎている場合は餌の量を増やすなど、調整しましょう。
老犬の餌の量の目安
老犬は、活動量が減り、代謝も低下するため、成犬よりも少ないエネルギーで済みます。目安として、体重1kgあたり30〜50kcalを1日に与えるようにしましょう。
老犬は、消化機能が低下している場合があるため、消化の良いフードを選ぶことが大切です。また、関節や腎臓などの機能が低下している場合は、獣医のアドバイスを受けて、適切なフードを選びましょう。
体重別の餌の量の目安
体重別の餌の量の目安は、以下の通りです。
体重 (kg) | 餌の量 (g/日) |
5 | 100〜150 |
10 | 200〜300 |
15 | 300〜450 |
20 | 400〜600 |
ただし、これはあくまで目安であり、犬種や活動量によって異なります。
活動量別の餌の量の目安
活動量別の餌の量の目安は、以下の通りです。
活動レベル | 餌の量 (DERに対する割合) |
低い | DER × 1.2〜1.4 |
普通 | DER × 1.6〜1.8 |
高い | DER × 2.0〜3.0 |
例えば、DERが700kcalの犬の場合、活動レベルが低い場合は840〜980kcal、普通の場合は1120〜1260kcal、高い場合は1400〜2100kcalとなります。
5. ドッグフードの選び方
ドッグフードを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
品質の確認方法
原材料: 肉や魚などの動物性タンパク質が主原料となっているものを選びましょう。
添加物: 着色料、香料、保存料などの添加物が少ないものを選びましょう。
AAFCO栄養基準: AAFCO(米国飼料検査官協会)が定める栄養基準を満たしているか確認しましょう。
ライフステージに合わせたフード選び
子犬用: 成長期に必要な栄養素をバランス良く含んだフードを選びましょう。
成犬用: 成犬の健康維持に必要な栄養素をバランス良く含んだフードを選びましょう。
老犬用: 消化吸収がしやすい、低カロリーなフードを選びましょう。
アレルギーや持病がある場合のフード選び
アレルギーや持病がある場合は、獣医に相談して適切なフードを選びましょう。アレルギーの原因となる食材を除去したフードや、持病に配慮した療法食などがあります。
6. 手作り食の注意点
手作り食は、愛犬の健康状態や好みに合わせて作ることができるというメリットがありますが、いくつかの注意点があります。
栄養バランスの確保: 犬が必要とする栄養素をバランス良く摂取できるよう、レシピを工夫する必要があります。
食材の選び方: 新鮮で安全な食材を選びましょう。
調理方法: 生肉や生魚は、寄生虫や食中毒のリスクがあるため、加熱調理しましょう。
手作り食を与える場合は、必ず獣医に相談し、栄養バランスのチェックやアドバイスを受けましょう。
7. 肥満犬の食事管理
肥満は、犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。関節疾患、心臓病、糖尿病などのリスクを高めるだけでなく、寿命を縮める原因にもなります。
肥満犬の食事管理では、以下の点に注意しましょう。
カロリー制限: 1日に必要なカロリー量を計算し、それを超えないように食事量を調整しましょう。
低カロリーなフードを選ぶ: 低カロリーで、高タンパク質、低脂肪なフードを選びましょう。
おやつの量を減らす: おやつはカロリーが高いので、与えすぎないように注意しましょう。
運動量を増やす: 適度な運動は、カロリー消費を促し、体重管理に役立ちます。
8. 食事に関するよくある疑問【Q&A】
Q. 餌の回数は?
A. 子犬は1日に3〜4回、成犬は1日に2回、老犬は1日に1〜2回が目安です。
Q. おやつの与え方は?
A. おやつは、1日の摂取カロリーの10%以内にとどめましょう。トレーニングのご褒美として与える場合は、小さくちぎって与えましょう。
Q. 水分補給は?
A. 新鮮な水をいつでも飲めるように、十分な量の水を用意しましょう。夏場や運動後などは、特に多くの水を必要とします。
9. まとめ
愛犬の健康は、毎日の食事から。バランスの取れた食事と適切な餌の量を与えることで、愛犬の健康を維持し、長生きをサポートすることができます。この記事を参考に、愛犬にぴったりの食事を見つけてあげてくださいね。