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愛犬との生活をもっと安心・安全に!法律とマナーのポイント解説

  • えふ子
  • 2024年8月9日
  • 読了時間: 10分

愛犬は家族の一員。

しかし、ペットを飼育する上で、飼い主には法律上の責任や、社会の一員としてのマナーを守る義務があります。

この記事では、日本の法律や条例、そして周囲への配慮に基づいた飼育方法について詳しく解説します。

愛犬との生活をより豊かに、そしてトラブルなく過ごすために、ぜひ参考にしてください。



目次

  1. 動物愛護管理法:愛犬を守るための基本

  • 動物虐待の禁止

  • 飼育環境の基準

  • 繁殖と販売の規制

  • 愛護動物の引取り

  • 動物取扱業の規制

  • 実験動物の保護

  1. 狂犬病予防法:恐ろしい病気を防ぐために

  • 登録と予防接種

  • 罰則規定

  • 狂犬病予防員

  1. 各自治体の条例:地域ごとのルールを守る

  • 犬の登録とマイクロチップ装着

  • 散歩時のマナー

  • 鳴き声対策

  • その他の条例

  1. トラブルを防ぐ!ペット飼育の注意点

  • 近隣トラブル対策

  • 散歩中の事故防止と責任

  • 散歩中の事故の種類

  • 事故発生時の対応

  • ペットの放し飼いや遺棄の禁止

  1. 知っておきたい!マンション・アパートでのペット飼育ルール

  • ペット可物件の選び方

  • 管理規約と飼育ルール

  • トラブルを防ぐための注意点

  • ペット飼育に関するトラブル事例

  1. もしもペットが迷子になったら?

  • マイクロチップの重要性

  • 迷子時の届け出先

  • 飼い主の責任

  1. ペットを飼う前に知っておきたい法律知識Q&A

  • ペットを飼い始める前に必要な手続きは?

  • ペットを虐待したらどうなるの?

  • ペットが人に怪我をさせたら、飼い主は責任を負うの?

  • ペット保険は必要?

  1. まとめ



1. 動物愛護管理法:愛犬を守るための基本

動物愛護管理法は、動物の愛護と管理に関する法律です。

動物を虐待から守り、適切な飼育を促すことを目的としています。2005年に成立し、2013年と2020年に大幅な改正が行われ、動物愛護の意識が高まる中で、より厳格なルールが定められるようになりました。


動物虐待の禁止

動物をみだりに殺したり傷つけたりすることを禁止しています。また、飼育放棄や多頭飼育崩壊も虐待とみなされます。違反した場合、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が科せられることがあります。


飼育環境の基準

動物が健康で安全に生活できるよう、飼育環境に関する基準が定められています。例えば、適切な広さや温度、清潔な環境を保つこと、必要な運動や休息を与えることなどが求められます。具体的には、犬の場合は、常に新鮮な水を与え、適切な食事を提供し、排泄物を適切に処理すること、運動や散歩の機会を与えること、暑さや寒さから守ることなどが求められます。


繁殖と販売の規制

動物の無秩序な繁殖や販売を防止するために、繁殖業者やペットショップに対する規制が設けられています。例えば、繁殖回数の制限や、販売時の説明義務などが定められています。また、悪質な業者に対しては、登録の取消しや営業停止などの行政処分が科せられることもあります。


愛護動物の引取り

飼い主が飼育できなくなった動物を、自治体が引き取る制度があります。ただし、引取りには条件があり、必ずしもすべての動物が引き取られるわけではありません。飼い主が病気や死亡、災害など、やむを得ない理由で飼育できなくなった場合に限り、自治体が動物を引き取ります。しかし、飼育放棄などの場合は引き取ってもらえない可能性があります。


動物取扱業の規制

動物取扱業(ペットショップ、ブリーダー、訓練所など)に対して、登録制や遵守事項が定められています。動物の健康管理や飼育環境の維持、販売時の説明義務などが規定されており、違反した場合には行政処分を受けることがあります。


実験動物の保護

動物実験を行う際には、動物の苦痛を軽減するための措置を講じることが義務付けられています。また、動物実験を行うことができる施設や、実験に使用する動物の種類なども制限されています。



2. 狂犬病予防法:恐ろしい病気を防ぐために

狂犬病は、犬だけでなく人間にも感染する恐ろしい病気です。狂犬病予防法は、狂犬病の発生を予防し、まん延を防ぐことを目的としています。日本では、1950年に狂犬病予防法が制定され、その後も改正を重ねながら、狂犬病の発生を防止するための取り組みが行われてきました。

登録と予防接種

飼い主は、犬を飼い始めたら30日以内に市区町村に登録し、年に1回の狂犬病予防接種を受けさせる義務があります。登録は、犬の生涯に一度で済みますが、予防接種は毎年受ける必要があります。

罰則規定

登録や予防接種を怠った場合、20万円以下の罰金が科せられることがあります。また、狂犬病にかかった犬を放置した場合、より重い罰則が科せられることもあります。

狂犬病予防員

狂犬病予防法に基づき、市区町村は狂犬病予防員を任命します。狂犬病予防員は、狂犬病の予防に関する知識や技術を持ち、狂犬病予防接種の指導や、野犬の捕獲などを行います。



3. 各自治体の条例:地域ごとのルールを守る

動物愛護管理法や狂犬病予防法に加えて、各自治体でもペット飼育に関する条例が定められています。

これらの条例は、地域の実情に合わせて定められており、内容もさまざまです。

犬の登録とマイクロチップ装着

多くの自治体で、犬の登録とマイクロチップの装着が義務付けられています。マイクロチップは、迷子になった犬を飼い主の元に戻すために役立ちます。また、飼育放棄を防ぐ効果も期待されています。

散歩時のマナー

散歩中の糞尿の処理や、リードの着用など、散歩時のマナーに関する規定があります。違反した場合、過料が科せられることもあります。散歩時のマナーは、飼い主としての責任であり、周囲への配慮でもあります。

鳴き声対策

犬の鳴き声に関する苦情は、近隣トラブルの原因になりやすいものです。各自治体の条例を確認し、鳴き声対策を行いましょう。無駄吠えのしつけや、防音対策などを検討する必要があります。

その他の条例

自治体によっては、犬の飼育頭数制限や、特定犬種の飼育規制など、独自の条例を定めている場合があります。ペットを飼い始める前に、必ず居住地の条例を確認しましょう。



4. トラブルを防ぐ!ペット飼育の注意点

ペット飼育には、法律や条例以外にも、注意すべき点があります。

近隣トラブル対策

  • 鳴き声: しつけや防音対策を行い、近隣に迷惑をかけないようにしましょう。無駄吠えは、近隣住民にとって大きなストレスになることがあります。しつけ教室に通ったり、専門家に相談したりするなど、適切な対策を取りましょう。

  • 糞尿: 散歩中の糞尿は必ず処理しましょう。糞尿の放置は、不衛生なだけでなく、悪臭や害虫の発生にもつながります。

  • 臭い: 定期的な清掃や消臭剤の使用で、臭い対策をしましょう。特に、多頭飼育の場合は、臭いが強くなりやすいため、こまめな清掃が必要です。

散歩中の事故防止と責任

散歩中の事故の種類
  • 交通事故: 犬が道路に飛び出して車に轢かれる事故です。

  • 咬傷事故: 犬が人や他の動物を噛む事故です。

  • 転倒事故: 犬が急に走り出したり、飛びついたりして、飼い主が転倒する事故です。

事故発生時の対応

万が一事故が起こった場合は、速やかに対応し、必要であれば警察や獣医に連絡しましょう。また、被害者に対しては、誠意を持って対応し、適切な補償を行う必要があります。

ペットの放し飼いや遺棄の禁止

動物愛護管理法では、ペットの放し飼いや遺棄を禁止しています。違反した場合、罰則が科せられることがあります。ペットは飼い主の責任で最後まで飼育することが大切です。



5. 知っておきたい!マンション・アパートでのペット飼育ルール

マンションやアパートでペットを飼育する場合、以下の点に注意しましょう。

ペット可物件の選び方

  • 管理規約: ペット飼育に関する規定を必ず確認しましょう。飼育できるペットの種類や頭数、共用部分でのルールなどが記載されています。

  • 飼育頭数: 飼育できるペットの種類や頭数に制限がある場合があります。

  • 共用部分: 共用部分でのペットの連れ歩き方や、排泄物の処理方法を確認しましょう。

管理規約と飼育ルール

マンションやアパートの管理規約には、ペット飼育に関するルールが定められています。ルールを守らない場合は、トラブルの原因になるだけでなく、最悪の場合、退去を命じられることもあります。例えば、

  • 飼育可能なペットの種類や大きさ: 犬種や体高、体重など、飼育できるペットの種類や大きさに制限がある場合があります。

  • 飼育頭数: 飼育できるペットの頭数に制限がある場合があります。

  • 共用部分でのルール: 共用廊下やエレベーターなど、共用部分でのペットの連れ歩き方や、排泄物の処理方法が定められています。

  • 鳴き声や臭い対策: 鳴き声や臭いなど、他の住民に迷惑をかけないようにするためのルールが定められています。

  • ペット飼育の届出: ペットを飼い始める際には、管理組合や管理会社に届け出が必要な場合があります。

トラブルを防ぐための注意点

  • 近隣への配慮: 鳴き声や臭いなど、近隣に迷惑をかけないように注意しましょう。

  • 共用部分の利用: 共用部分では、他の住民に配慮してペットを連れ歩きましょう。例えば、エレベーターに乗る際は、他の住民に声をかけてから乗りましょう。

  • 飼育ルールの遵守: 管理規約に定められた飼育ルールを守りましょう。ルールを守らない場合は、トラブルの原因になるだけでなく、最悪の場合、退去を命じられることもあります。

  • ペット保険への加入: 万が一、愛犬が他の住民やペットに怪我をさせてしまった場合に備えて、ペット保険に加入しておくことをおすすめします。

ペット飼育に関するトラブル事例

マンションやアパートでのペット飼育に関するトラブルは、後を絶ちません。例えば、

  • 鳴き声に関するトラブル: 愛犬の鳴き声がうるさいと、近隣住民から苦情が寄せられることがあります。

  • 臭いに関するトラブル: 愛犬の体臭や排泄物の臭いが原因で、近隣住民とのトラブルになることがあります。

  • 共用部分でのトラブル: 愛犬が共用部分で排泄物をしたり、他の住民に吠えたりすることで、トラブルになることがあります。

これらのトラブルを避けるためには、日頃から近隣住民への配慮を心がけ、管理規約や飼育ルールを遵守することが大切です。



6. もしもペットが迷子になったら?

愛犬が迷子になってしまった場合、迅速な対応が必要です。

マイクロチップの重要性

マイクロチップには、飼い主の情報が記録されています。迷子になった犬が保護された場合、マイクロチップを読み取ることで、飼い主の元に戻ることができます。マイクロチップは、直径2mm、長さ8〜12mm程度の円筒形で、獣医さんに依頼して皮下に埋め込んでもらいます。

迷子時の届け出先

迷子になった場合は、以下の場所に届け出ましょう。

  • 警察: 犬は「器物」として扱われるため、遺失物として届け出ます。

  • 保健所・動物愛護センター: 迷子の犬を保護している可能性があります。

  • 近隣の動物病院: 迷子の犬が保護されている可能性があります。

また、SNSやチラシなどで情報発信することも有効です。

飼い主の責任

飼い主には、愛犬を適切に管理し、迷子にしない責任があります。日頃から迷子札をつけたり、マイクロチップを装着したりするなど、対策をしておきましょう。



7. ペットを飼う前に知っておきたい法律知識Q&A

Q. ペットを飼い始める前に必要な手続きは?

A. 犬を飼い始める場合は、市区町村への登録と狂犬病予防接種が必要です。また、マンションやアパートで飼育する場合は、管理規約を確認し、必要な手続きを行いましょう。

Q. ペットを虐待したらどうなるの?

A. 動物愛護管理法違反となり、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が科せられることがあります。

Q. ペットが人に怪我をさせたら、飼い主は責任を負うの?

A. 民法718条に基づき、飼い主には、ペットが人に怪我をさせた場合の損害賠償責任があります。

Q. ペット保険は必要?

A. ペット保険は、愛犬が病気や怪我をした際の治療費を補償してくれるものです。高額な医療費がかかることもあるため、加入を検討することをおすすめします。



8. まとめ

愛犬との生活を豊かに、そしてトラブルなく過ごすためには、法律や条例、マナーを守ることが大切です。この記事で紹介した情報を参考に、責任あるペット飼育を実践しましょう。

 
 
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